JTCのデジタルリテラシー向上のためChatGPTの社内勉強会をしてみた!
こんにちは、ナガクラです。昨年、プロトアウトスタジオの法人コースに参加してプロトタイピングに出会い、その後、個人で本クラスに参加した8期卒業生です。
私は、お世辞にもデジタルリテラシーが高いとは言えない会社の法務部に勤めていますが、デジタルツールを活用して「楽しくラクをしたい」を目標に仕事をしています。今回はそんな私がChatGPTの社内勉強会をした際のお話です。
きっかけ
私の勤め先はいわゆる日本伝統的企業(Japanジャパン Traditionalトラディショナル Companyカンパニーの頭文字でJCT)です。会社の方針として、デジタル化やDX推進の重要性が語られますが、実際には古い体質が色濃く残り、新しいデジタルツールやIT用語への抵抗感が根強いのが現状です。また、セキュリティ面を理由に新しいツールの導入に常に慎重であり、『無償のアプリはサポートが無く危険なので一律NG、有償かつベンダー経由の導入ならOK』というような暗黙のルールがあって、システム部以外がデジタルには触れるなという雰囲気が蔓延しています。
多数の従業員をコントロールするには一定のルールは必要ですし、リスクは回避できますがコストもかかるし、時代の流れについていけていないのが実情です。
今回は毎月バックオフィス部門の本部長が主催する勉強会で、私が講師役をやらせてもらう機会があり、私からの提案で「ChatGPTをはじめとした生成系AIの業務活用」でやらせてもらうことになりました。
勉強会の内容
勉強会の参加者は総務部や人事部などのバックオフィス部門の部長と課長職で、年齢も20代後半~60代まで幅広い層です。
参加者のうちほとんどの人がChatGPTを知っていましたが、触ったことがある人は三分の一ぐらいでした。
普段の業務ではExcelやWordしか使用しないので、プロトアウトスタジオ体験授業の定番である「ChatGPTを組み込んだLINEBotをつくる 」からは到底始められません。
実務活用のイメージをしてもらいやすいようにしました。
・ChatGPTをはじめとした、生成系AI全般の概説と状況の説明
・生成系AIを使用する際のリスクと注意点
・ChatGPTの基本的な使い方
・業務への応用例について
・実際にChatGPTに触ってもらう
新しいツールに触れるきっかけを作り、何も知らないままデジタルツールを嫌悪しないことを目標に、デジタルに馴染みのない人でも入りやすいようなプログラムを意識しています。
実際にChatGPTを使用する場面では、アカウント登録と合わせて、オプトアウト設定(入力内容を学習しないようにする設定)や日本語設定に変えるところからはじめましたが、設定後は戸惑う様子もなく操作をしていました。
ChatGPTの基本的な指示方法の説明もしましたが、一番から反響が大きかったのは、指示した情報をChatGPTが一覧表にまとめてくれるというものでした。
こういうところの反応も非常に新鮮でとても面白かったです。
現状は・・・・
勉強会自体は9月下旬に実施したのですが、現状は「特別な環境構築をしない限り、セキュリティの観点からChatGPTの業務活用は難しい」という判断のため、実務活用はできていません。
ただ、今後の導入も見据えて、本部長の許可の元、一部で実験的に試していくことも検討するということになりました。
ChatGPTを積極的に学んでいる人から見たら鼻で笑われるレベルとは思いますが、私としては、新しいデジタルツールに対する理解を深め、受け身ではなく能動的に学ぶ機会にできたと思います。
参加者にはChatGPTの業務活用の具体的イメージを持ってもらえたので、正規のステップを踏んで導入するぞとなった際にも慌てることが無いようにはできたと考えています。
JTCでのデジタルリテラシー向上のためには
勉強会のテーマを「ChatGPTでどうですか?」と提案した際、本部長からは「まだちょっとうちの会社には早いとも思うけど」と前置きがありました。少し考えた様子の後に「うちの会社で使えなくても、採用面接の応募などでAIを使ったりなんかも当たり前になっていくのだから、どういうものか知るのは必要だよね」と快諾いただきました。
会社全体ではまだまだデジタルリテラシーが低いと思う場面が多いですが、そんな中でも本部長をはじめ、今回の勉強会に賛同と協力してくれる人を見つけることができました。小さくても声を上げ続けるってとても大切と実感しました。
プロトアウトスタジオ法人コースのテーマである『組織を変える人材』になるべく、今後も楽しくラクするための活動を今後も続けていきます。