店舗と業者の品切れ報告ツール「じものコンタクト」

私は某小売業で地域商品に特化した部門で仕入を担当している女性社員です。

1.制作の背景

私の担当している地域商品は「消化仕入れ」という少し特殊な仕入れ方法で運用しているため、スーパーの中にある売場の商品自体は納品した業者様の所有物であり、管理全般は各業者様にお任せした売場になっています。そのため店舗の従業員が売場に対して関心が薄く、店舗内での担当者が不在なため、売場で品切れ状態のままになっていることがよくみられます。店舗では発注する概念がないので、品切れを連絡するにはひと手間かかり、なおさら放置される原因になります。
そこで今回は店舗が簡単に業者様に品切れの連絡をするツールを作成しようと思います。

2.試作1「じものBot」

LINEにお友達登録していただき、そこに画像やコメントを入れてもらい報告するというツールです。LINEは使い勝手がよくまた画像の送信は圧倒的に便利です。流れとしては店舗で「品切れ売場」を発見したらLINEの「じものBot」に画像とコメントを投稿し、それを一旦私が確認して業者様に連絡するといったかたちです。
なぜ私の一旦の確認がいるかというと、セキュリティの問題でこちらのLINEBotは社有パソコンを使用して作れないため、私有パソコンで作成したためです。
さらに社有スマホでのLINEの使用には抵抗があるという傾向が強いためこのツールですすめることはいったん断念しました。
 

3.試作2「じものコンタクト」

GoogleFormを使ってアンケート形式で店舗から業者様に品切れの報告をするツールです。 GoogleFormは普段から社内アンケートでも活用しているため、誰でも使えるツールという認識です。このフォームから送信され、記録された情報をもとにGoogleAppScriptを活用して直接業者様にメール配信可能になるため、先ほどのLINEBotよりもより便利なツールになりました。
 
店舗で撮影した画像は私の共有フォルダを通ってメール配信されるため、外部の業者様には画像はみられないという欠点と、フォーム内の「業者名」の入力を間違えるとエラーが出てメール配信されないという課題が生じました。しかし、こちらを使えば2日以内でおおよその業者様は対応の返信をしていただけました。
 

4.今後の課題

実用化に向けて、このツールの使用者を社有スマホ端末をもつ店長のみに制限し、また業者様に直接連絡が行くことをふまえて入力ルールのマニュアルが必要です。またエラーが出ないように業者名をカメラの文字認証機能を使って撮影してもらうなどさらなる改良もしていきたいと思います。