画像判別ツール 見ワケルン

画像判別ツール 見ワケルン

失くせ!ヒューマンエラー 画像判別ツール 見ワケルン

 

画像判別ツール 見ワケルンを作ろうとした動機について

 
現在、自社ではインストア商品(店内で調理して販売する商品)のラベルの貼り間違いが、大きな問題となっています。
乳や卵のようなアレルゲン表示が記載されていないラベルを誤って使用した場合、購入された方の命にかかわる重大な問題です。 今年度に発生した事故の詳細を見ると、コロッケの種類間違いのように見た目では判別しにくい商品よりも、天丼とかつ丼の取り違えのようなひと目でわかる商品のラベルの貼り間違いが、全体の74%を占める割合で起こっています。 ラベルを貼る時、人の目でのチェックに加え機械の目による確認作業でより確実なクロスチェックがを行えるようなツールを作成したいと考えました。
画像判別ツールで人的ミスをカバーできれば、事故数は半減できると思い挑戦しました。
 

ツール作成にあたって心がけたのは実際に使ってもらえること

 
どんなに有用なツールを作ったとしても、現場の人に使ってもらえなければ意味がありません。
まず、機械を使うのが苦手、という人も簡単に使えること。 次に、店頭や作業場に持ち込めるようパソコンではなくスマートフォンで利用できるツールにすること。 最後に、今の問題点を改善したり、今行っている業務に役立つものを作ること。 現場で実際使ってもらうために三つのルールを決めて作成に取り組みました。

商品判別ツール 見ワケルンについて

 
最初に作成したのは、スマートフォンで商品の写真を撮りLINEに送信すると商品名が返ってくる、という試作品です。 スマホなら使い慣れているからすぐ操作できると好評価だったのですが、改善が必要な問題点もありました 。
まず、LINEを使用すると答えが返ってくるまでに40秒ほどかかります。実際に使用するにはレスポンスの遅さが致命的でした。 そのため、LINEを使わずにTeachableMachineとCodePenだけでツールを作成しなおしました。
作成はじめでは、画像を撮るたびに撮影ボタンをタップする仕様だったのですが、現場での作業中にボタンを都度タップするのは煩わしいため、3秒ごとの自動シャッターの仕様に変更しました。
この変更はコードを書き直さなければならなかったのですが、ChatGPTを使用することで実現できました。

今後の課題

このツールは無料のソフトウェアを利用していることもあり、問題点があります。 まず、登録できるアイテム数はとても少なく、また判別精度もあまり高くありません。 残念ながら、今回は実用化にまではいたりませんでした。
現場からは、機械でもチェックするシステムがあれば、現在のすごいストレスとプレッシャーが減る、ぜひ実用化して欲しい、という声をもらえたので、有料のソフトウェアの使用も視野に入れ、実用化に再度挑戦したいと考えております。